Bio EDOLENS L
玉ねぎ(早生ソニック)に対するバイオエドレンスLの効果


栽培条件
場所:野田食菌工業事務所裏
期日:平成29年11月1日~平成30年5月14日まで実施
材料:元肥1kg、有機石灰1kg、早生ソニック若苗100本、3条マルチ、培養土
方法:試験区に対して50本、対照区に対して50本
11月1日
定植時:試験区バイオエドレンスL500倍希釈を灌注。(2L分)
対照区は水のみの灌注。(2L分)
 
3月13日    
:試験区バイオエドレンスL500倍希釈を葉面散布(8L分)
対照区は水のみ葉面散布(8L分)
 
4月11日    
:試験区はバイエドレンスL500倍希釈を葉面散布(8L分)
対照区は水のみ葉面散布(8L分)
 
5月14日    
:収穫

生育時の写真

バイオエドレンスL区では成長の促進、苗立ちの良さが伺える

収穫時の写真

バイオエドレンスL区の玉揃えの良さが伺える

 

◉重量と直径

  バイエドレンスL区 無処理区
重量(g) 直径(Cm) 重量(g) 直径(Cm)
平均値 170.1 6.9 140.1 6.1
中央値 170 7.2  120   6.1
最頻値
170 7.5 95  6.6


  バイエドレンスL区使用と無処理区との比較
重量平均 21.4%UP 直径平均 13.1%UP
最頻値 79.0%UP 最頻値 13.6%UP

 

◉考察
重量、直径についてはバイオエドレンスLでは昨年の試験結果とともに晩生の玉ねぎ「もみじ」で向上していることがわかっており、今回は早生の玉ねぎ「ソニック」でも良好な結果となった。
今回測定した重量や直径も中央値、最頻値を求めることにより「玉揃い」が良好となることがわかった。
なお、重量、直径、品質この3つは玉ねぎの出荷規格にかかるものと考えられ、大きく、またその大きさが一定であればより「高値」での出荷が可能になる。
また、生育速度が早まれば時期をずらした出荷が可能となり、球数が少ない中出荷ができるのでこれも高い利益を生むことが可能である。
 
◉効果検討に関しては3つの考えがあり、
・定植時の活着(根付き)を良くすることにより、定植時の状態を良好にする。
・各種天然の植物ホルモンにより、葉緑素を守りつつ、細胞分裂を促し成長促進を行なう。
・菌体成分を含むことにより耐病性などに抵抗ができる。
これらのことから玉ねぎ、さらに根菜類に関しては良い結果がでてくると考えられる。

 

Bio EDOLENS L
玉ねぎ(もみじ)に対するバイオエドレンスLの効果


目的
平成29年度の継続試験2回目の一環として同種の玉ねぎ「もみじ」で試験を行った。
肥大化を見ることで単収増加につながるかなどの検討を目的とし、昨年度に引き続き再現性を見る。
 
栽培条件
場所:野田食菌工業事務所裏
 
期日:平成29年11月28日~平成30年6月12日まで実施
材料:元肥1kg、有機石灰1kg、晩生もみじ若苗100本、3条マルチ、培養土、追肥
方法:試験区に対して50本、対照区に対して50本
11月28日
定植時:試験区バイオエドレンスL500倍希釈を葉面散布。
対照区は水のみの葉面散布。
 
3月13日
:試験区バイオエドレンスL500倍希釈を葉面散布
対照区は水のみ葉面散布
※追肥8-8-8 1株2g程度
 
4月11日
:試験区はバイエドレンスL500倍希釈を葉面散布
対照区は水のみ葉面散布
 
6月12日
:収穫
 
測定項目:重量、直径、保存試験
1.重量と直径は収穫時に葉、根部分を切除し測定を行った。
2.保存試験は今回使用した品種「もみじ」が10ヶ月間保存可能であることに対して「腐敗」と「萌芽」を観察する。
 
 

生育時の写真

バイオエドレンスL区では成長の促進、苗立ちの良さが伺える

収穫前の写真

バイオエドレンスL区の倒伏が早く、早期収穫できることも示唆される。
 

収穫時の写真

バイオエドレンスL区での方が圧倒的に重量も増え、規格外品が減る。

 

◉重量と直径

  バイエドレンスL区 無処理区
重量(g) 直径(Cm) 重量(g) 直径(Cm)
平均値 122.1 5.8 62.3 4.6
中央値 122.5 6.2 50 4.5


  バイエドレンスL区使用と無処理区との比較
重量平均 96%UP 直径平均 26%UP
中央値 45%UP 中央値 38%UP

 

◉考察
・総合的な結球の大きさについて
今回のもみじでは思いの外玉ねぎの大きさが大きくならなかった。
原因としては「定植後の気候変動」が要因だと考えられる。(降雪の多さ等)
 
・「定植後の気候変動」について
気候変動が激しいと「無処理区」ではエドレンスL区に比べ結球が進まず、規格外品が多かった。エドレンス区では定植後の活着と植物の生育促進から「環境の変化に強くなる」ことが示唆された。
 
・出荷規定について
今回は香川県が採用している出荷規定を元に算出した。
玉ねぎの大きさが大きいほど価格はあがり、規格外が出ないほど単収は上がる。バイオエドレンスLでは結球肥大効果が見られ、規格外品が少なくしっかりと出荷できる玉ねぎが増えることが示唆された。
 
◉今回の結果からバイオエドレンスLを玉ねぎに使用すると
・倒伏を早め、通常より早く価格が高い時期に出荷が可能となる可能性。
・玉ねぎのサイズを大きくすることにより、農家の収入の安定につながる可能性。
・環境の変化に強く、不作の年にも安定した出荷ができる可能性。
が認められた。


 追記
玉ねぎ保存試験
玉ねぎはその性質上、保存試験も重要であり、特に「腐敗」は生育の良し悪しと塊茎の糖度に関係しており、生育良好で糖度が高いと、「黒カビ病」などの腐敗が起きにくくなる傾向がある。
バイオエドレンスLで生育の良好が認められれば「腐敗」を防ぎ、保存性も良くなるため商品価値がより高くなることに繋がることも考えられる。